フィスカル・スポンサーとは、そのミッションに関連した Kickstarter プロジェクトに対して、自らの非営利団体としての法的立場と税額控除資格を提供できる非営利組織のことです。フィスカル・スポンサーを利用すると、助成組織や個人資金援助者が 501(c)(3) 非営利団体に寄付する場合の利点(税額控除など)を得られると同時に、クリエイターは非営利団体になるための面倒な手続きを回避することができます。また、フィスカル・スポンサーはプロジェクトの資金を管理し、資金提供者や税務代理人への報告を行います。
クリエイターが自分の Kickstarter プロジェクトにフィスカル・スポンサーを利用することにした場合、そのプロジェクトで集まった資金は、キャンペーン終了時に直接そのフィスカル・スポンサーの銀行口座に送金されます(プロジェクトが成功に終わった場合)。その後、資金からフィスカル・スポンサーの手数料が差し引かれた額が、フィスカル・スポンサーからクリエイターに提供されます。
プレッジが税額控除の対象になった場合にバッカーが支援してくれる可能性が高くなると思われる場合は、フィスカル・スポンサーを見つけると良いかもしれません。ただし、この方法を取った場合には、プロジェクトに追加の手数料が発生することになりますのでご注意ください。予算やファンディングゴールを計算する際、5% の Kickstarter 手数料と、決済サービスパートナーへの決済手数料に加え、フィスカル・スポンサーの手数料を計算に入れることを忘れないでください。
Kickstarter プロジェクトでフィスカル・スポンサーを利用するためには、キャンペーンのローンチ前にフィスカル・スポンサーを確保しておく必要があります。プロジェクトエディタの[お支払い]タブで、フィスカル・スポンサーの情報を確認するよう求められます(ご自身の銀行情報ではなく、フィスカル・スポンサーの銀行情報の入力など)。プロジェクトがローンチして進行中になると、[お支払い]タブの情報は変更できなくなりますので、必ずローンチ前に準備しておくようにしてください。
最後に、フィスカル・スポンサーに関する情報は自動的にバッカーに提示されるわけではありませんので、プロジェクトの説明の中にこの情報を明白に記載しておくことをおすすめします。
フィスカル・スポンサーシップについて詳しくは Docs in Progress のこちらの記事をご参照ください。また、フィスカル・スポンサーを利用したこちらの短編映画プロジェクトもぜひご覧ください。