Kickstarter でのファンディングは All-or-nothing(オール・オア・ナッシング)形式となっています。これは、キャンペーンがファンディングゴールに達しない限り、バッカーにはプレッジ額が請求されず、クリエイターは資金を受け取らないことを意味します。そのため、適切なファンディングゴール額を設定することは、キャンペーンやクリエイティブプロジェクトを成功に終わらせるために非常に重要となります。
ファンディングゴールというのは、自分がキャンペーンを通して集めたいと思っている金額ではなく、Kickstarter でのプロジェクト運営にかかる手数料も含めた、プロジェクトを完成させるうえで必要となる金額 (制作費、材料費、輸送費など)であるべきです。 プロジェクトをローンチした後は、ファンディングゴールや締め切りを変更することはできなくなります。
適切なファンディングゴールを設定したかどうかを判断するためには以下の 2 つの質問を自問してみましょう。
- 自分のキャンペーンが成功したけれども、ファンディングゴールのきっかり 100% の額、つまり余分な金額なしに終了したとします。その場合にそのプロジェクトを最後までやり通し、バッカーへのリワードすべてを完成させてバッカー全員のもとへと届けることができますか? この質問に「はい」と答えられない場合はファンディングゴールをより高く設定する必要があります。*
- キャンペーンが終了し、ファンディングゴールには届かなかったけれども、その 90% の額がプレッジされていたとします。その場合、キャンペーンにプレッジされた金額を収集できないことを残念に思いますか?ゴールに満たない額なのにそれが手に入らないことが惜しまれる場合には、より低いファンディングゴールの設定を検討することをおすすめします。ただしその際、必ず上記の 1 つ目の質問にも「はい」と答えられることが必要です。*
*手数料や費用などをすべて忘れずに計算に入れることができるよう役立つ情報を以下に共有していますのでぜひご覧ください。また、ファンディングゴールの金額によって成功率が変わってくることについても説明しています。
まず最初のステップとして、プロジェクトを完成させるうえで必要となる材料、リソース、経費(送料など)すべてと、それぞれの推定費用を記載したリストを作ることをおすすめします。物やサービスにどれ程の費用がかかるのかを調べたうえで、サプライヤーや配送パートナーを切り替えた場合にどれほど費用に影響があるのかも確認しておきましょう(念のための代替案を用意しておいても損はありません!)。プロジェクト完成までのプロセスで役立ちそうなサービスの数々をこちらでご紹介しています。
また、プロジェクト進行中のプレッジに関連した配送料も総プレッジ額に含まれますのでご注意ください。
Kickstarter キャンペーンで集まった資金がいくらであろうとプロジェクトを完了してリワードのフルフィルメントを達成できるという自信がある場合は、自分自身のネットワーク(家族、友達、ファン、フォロワー、ニュースレター配信登録者など)から集めることができそうな金額にゴールを設定しておくことをおすすめします(そのゴールを超過した金額を集めることはいつでもできるので)。
また、以下のビデオでは他のクリエイターの方々からファンディングゴールの見積もり方法についてお話を伺いました。是非参考にしてみてください。
手数料
プロジェクトがファンディングゴールに到達すると、集まった資金総額の 5% が Kickstarter 手数料として差し引かれます。また、Kickstarter の決済パートナーである Stripe にもカード決済手数料(およそ3~5%)が支払われます。手数料の詳しい内訳についてはこちらをご覧ください。
なお、プロジェクトがファンディングゴールに到達しなかった場合、手数料は一切発生しません。
税金
Kickstarterで集まった資金は、一般に税金の対象となります。 クリエイターが支払う税額は(プロジェクト関連の経費の控除なども含め)、ざまざまな要素に基づいて異なります。クリエイターの皆さまには、もっとも有利かつ正確な税務関連情報を得るためにも、会計士または税務アドバイザーにご相談いただくことを強くお勧めしています。
Kickstarterでは税務に関連するアドバイスはできませんが、金融専門家のためのガイドをご用意しております。ぜひご参照ください。
成功率とファンディングゴールの規模
ご想像の通り、ファンディングゴールの額が高い程、Kickstarter キャンペーンの成功率は低くなります。ただし、キャンペーンがゴールに達しなかったからと言って、クリエイターが選んだゴール額が間違っていたとは必ずしも言えません。時には、プロジェクトを実現させるのに最低でも $100,000 の資金が必要になる場合もあります。また、クリエイターの多くがプロジェクトを実現するために現実的に必要となる額ではなく、野心的な金額のゴールを選びがちです。
設定するゴールは達成可能な額であると同時に、バッカーへのリワード配送までのフルフィルメントを完了できる額にしましょう。プロジェクトの成功にちょうど必要な額である必要があります。
ファンディング用計算機
まだファンディングゴールをどう設定したらいいのか分からない? そんな場合は、ファンディング用計算機をご利用ください。この計算機はプロジェクトエディタの[ファンディング]タブからアクセスでき、クリエイティブなプロジェクトの実現化にかかる費用だけでなく、手数料や税金なども含めた、Kickstarter でプロジェクトを運営する際に必要となる推定経費を確認するうえで大変役立つ機能です。
ファンディング用計算機を使うには、以下のステップに従ってください。
- [ファンディング]タブのファンディングゴールの項目で「ファンディング用計算機を使って税金や諸費用を含む合計コストを予測します」をクリックします。
- プロジェクトを作成しすべてのリワードのフルフィルメントを実現するうえで必要だと思う予算額を入力します。
- スライダーを使うか税率を入力するかして自分のプロジェクトに伴う税金を含めます。Kickstarter は税金関連のアドバイスを提供することはできないため、詳しい情報については会計士または税務アドバイザーにご相談いただくことをお勧めしています。
- ファンディング額と税率を入力すると、Kickstarter の手数料 (5%) と決済パートナーの手数料 (最大5%) が自動的に計算され、手数料や推定税額を織り込んだ新しい見積ゴール額が提示されます。
- 決済手数料は、選択する国とバッカーの数によって異なりますのでご注意ください。手数料に関する詳しい情報についてはこちらをご覧ください。
- この提示された見積額をファンディングゴールとして使用するには、[選択]ボタンをクリックしてプロジェクトに追加してしてください。